2020年8月5日

付:個人展覧会の為の前口上(1926)

  • 私は彫刻家になるつもりで美術学校に入ったのですが、美術学校を卒業する前に、彫刻の大家になって取りすますような気は毛頭無くなって了ったのです。(中略)
  • 私の彫刻はしかし、よそゆきではありません。日常の其時々のきまぐれな気楽な私なのです。其故見て下さる方々も変な既成概念を暫く忘れて、空っぽの心で見て下さるといいと思ひます。
  • 私の展覧会場では目を細くしたり、首をひねったり、こわい顔してにらみつけたり、ためいきをついて下さったりするような親切気は禁物です。どうぞ親しいお友達と笑ったり喋ったりしながら気楽に見て下さい。

『土方久功日記』1926年11月25日